MMORPGの話 まとめ | 外人チーターに花束を

MMORPGの話 まとめ

おれがMMORPGに求めたものと、実際にギャップを感じていたポイントは結局のところ、


「『MMORPG』というのなら人間同士で役割を演じなければ始まらんよ、君」


ということだろう。そういやおれが最初にMMORPGの存在を知り、以降物凄く憧れるようになったのは昔にも書いた通り
「無言で襲い掛かってくる外人強盗との深夜の決闘inUO」
というエピソードに衝撃を受けてだった。今考えるとそれって正に人間同士でのロールプレイングじゃないか
けれど実際おれがMMORPGを遊んでみると、そうそうそんなアツい話はなかった

例えばおれがあれほど憧れていたUOでも実際におれが始めてみたら

既に世界はT/F(pk可能世界と不可世界)に分かれていた

確かにF世界に行けばpkはできる。けど、そういうことじゃないだろう?

おれはTFという概念を知った時非常にガッカリした。

他のMMORPGにおいても、家庭用RPGと同じく「戦闘」の矛先は基本的に「ゲーム世界」の方向を向いていた。

その理由はMMORPGという商売に、多くの客(プレイヤー)が何を求めたかということでもあるし、

売ったら終わりの家庭用ゲームとは違い、毎日毎日運営を続けていかなければならないという条件にそって、

できるだけ不安定な要素は排除したかったということでもあるんだろう。

MMORPGはおれの望んだような世界としてデザインされていなかった。

が、当初の期待が裏切られても、MMORPGの目新しさ自体からくる面白さというのは確かにあったし、

おれもそれをそれなりに楽しんだ。

けれどもうその魅力は色あせてしまった今、ストーリもない世界で

意志ももたないNPCの敵キャラと延々じゃれあっているだけじゃつまらない。
おれは悪が存在するのならそれをNPCじゃなくて意志を持った人間にこそ演じて欲しいし
時にはあいつ気に入らないしちょっと正義の味方でも、ってそいつを叩き殺しにいってみたかったんだろう
別に「演じる」といっても現実の自分と全く違ったキャラの演技をするような肩肘張った話じゃなくて。
深夜に無言で襲い掛かってくる外人も無言でそれを撃退した人もテンパイ氏なんかも素だったと思うし


「MMORPGってのは結局、高機能チャットだから」などと言われることがある
実際におれは知り合い数人からこの台詞を聞いたことがある。凄く薄ら寒い言葉だ
偉そうに書いてきたけど、作る側におれが書いたようなことはとっくにわかっとるわって人はたくさんいるだろうし

リスクがでかすぎてできないだけで、別に面白いアイデアなんてきっといくらでもあるんだろうと思う。
リスクの理由は、当たり前だけどMMORPGというのは一つの商売であり
現在の商売客のメイン層、つまり日本の現MMORPGプレイヤの多くがいわゆる「まったり系」の人達であることだろう。

例えばGEにおける「政治」、おれはバカでかい権力を設定してほしいけど、現実そこまで権力を与えるのが難しいのは
特定のプレイヤーに巨大な権力を預けたりしたら現プレイヤー層からくだらない非難をする奴が出てきそうだから。
「同じ料金を払ってるのにこの立場の不平等はどういうこと?」とかかな。
別にまったりプレイそのものを、してる人全てを非難したいわけじゃない
けど、誰より強くなろうとか一人でなんでもやろうとしただけで最強厨だの勇者様だの難癖つけされ
ちょろっと悪事を働いたくらいで匿名掲示板で人格攻撃される現状を見ると相当ウンザリする
(だからこそテンパイ氏のようなゲームとしてのロールプレイの枠を出たロールプレイが成立したりという大きな副産物的楽しみもあったのだが。)


MMORPG製作、運営というのはゲーム製作という分野の中でも超大金のかかる一大事業だと聞いた
ならばコケた時のダメージは致命的だろう。どこも思った以上に保守的になってるのかもしれない
けど、どこか一発やったってください。たしかに今のMMORPGプレイヤーには受け入れられないかもしれない。
でもおれみたいにMMOに期待しつつもなんか実際イマイチ面白くないなぁ…

って思ってるのはきっとおれだけじゃなくけっこうな数いる気がするよ
だからどこか一発頼む。アイデアは良かったんだけどって忘れ去られるようなものじゃなく、流れを変えるようなデカいの一発頼みます。
もしくは、おれに50億くらいください。そしたらおれつくる。もう完全に道楽でつくる。1億くらいもらうけど。
いや、一億もとい三億くらいどうかね?(誰もいない空間に報酬交渉)え?コケた場合?そんなことは知らんよ、君(最低)
とにかくだ。おれは「MMORPGてのは高機能チャットです」なんて醒めた解釈はしたくないんだ


最後にGEの話でまとめを。GEへの期待感から始めたこのブログだが正直既におれのGEへの期待感は萎みつつある
けどキムハッキュが語った「政治」という発想は間違いなく一つの答えだと今でも思っている
RPGが役割を演じることだとして、MMORPGのあるべき姿がプレイヤー同士で役割を演じることだとして、
一人用RPGにはストーリが与えられているが、現MMORPGには演じるための取っ掛かりが用意されていない。
それは良く言えば自由だけど、悪く言えばただ綺麗な箱庭に投げ出されているだけだ
そんな空間であっても自分に役を課し面白可笑しく皆に演出してしまうプレイヤというのは極少数いる。
けれどできれば何か、そのような遊び方をしやすくする仕掛けをゲーム側に用意して欲しい
そう考えた時、「政治」(役職)は正に「プレイヤーに役割を与える」ためのシステムとなると思うから。
政治の存在によってプレイヤーはゲーム世界に対してでなくプレイヤー同士が作る社会を強く意識させられることになるだろうし
誰かが他プレイヤへ向けて権力を行使すれば嫌がおうにもそこから人の動きに流れ(ストーリ)が生む装置になるだろう
権力というのはそれ自体正義も悪もなく意味を決めるのは行使する人間次第なのも面白い 
特定のプレイヤーに特権を与えることで、MMORPGに蔓延るレベルという概念を軸とした

つまらない絶対平等主義空間を変えてくれるんじゃないかと思う




はい、これでまとめ終わりー。
ああ、やっと全部終わったわ・・・。おれはMMORPG論的なものってあまり数見たことがないのだけど、
もうとっくに誰かが言ってるつまらない話だっただろうか。途中の論理が改めて見ると無理矢理だなおいと思うんだけど
まあそれでも、自分としては現存のMMORPGの煮え切らなさがそれなりに把握できた気がするのでよしとする
さて、MMORPGについて思うことはこれで大体書き終わった。
次はどうしよ、一応「対人戦とおれの理想のMMORPG」についてとか考えたけど
でももうこういうの書くの疲れたから書かないかもしらんが