中卒武器屋、クラウドボネさんの逆襲
(先日の続き)
も、申し訳ありませんでした!もう中卒とか言いませんから!
何構えてんだ。おで別に怒りにきたわげでねぇ
え?そうなんですか?じゃ、どういうご用件で・・・
だからさ、おでが言いたいのはね。結局人間なんてもんはね、
多かれ少なかれ全員中卒みたいなところあるじゃない?ってことでさ
あ、あの
ああ”んだぁ!?闘うかぁ!?おめおれと闘うのかぁ!
た、闘いません、闘いませんから。あの、そうなくてですね、おっしゃることの意味がわからないんですが
あ?どこがわがんねんだ
全員中卒、ってのがその。それはつまり義務教育のある国の人達のこと・・・でしょうか?
だーがらよ”ォッ!
ヒィッ!
なんでおめはそう人を区別したがんだっでの!それがいげねっで!
おでが言いたいのは、人は皆中卒だし、ひいては地球に生きとし生けるもの全員中卒だろって!おではそう言ってるわげ!
は、刃物を下ろしてください。刃物を下ろしてください
ったくよう・・・だからね、ボッコのお前向けに優しくかみ砕いでいえば、
人生ってやつは人生という名の中学校みたいなもんだろ?って話でさ
ああ、ああはいなるほど、全くおっしゃるとおりです
わがりゃいいんだわがりゃ。ドリフターズだって昔やってたべ?「8時だヨ!全員中卒!」(ブハアッ)
息、酒臭あ!・・・あれ?ボネさん、なんか呼ばれてません?
あ、なんかおっかない人たちが、いたぞーとか言って・・・って、なんだありゃ!猟銃!?
グッ!?
サングラスを目深にかけた黒衣の男達が数人、猟銃を持ち、慄然とした表情でクラウドボネの元へ駆け寄ってくる。
拘束具を着せようとする数人の男達を殴り飛ばしながら
「人は誰しもがアル中であり、人生はアルコールという名の中学校で、おではアル中2年生!」
とわめき暴れるクラウドボネ。至近距離から連続で打ち込まれる麻酔銃の弾丸。
「8時だヨ!全員脳卒中!」と叫びながら背後にぶっ倒れていくクラウドボネ。
全体重がかかった頭がコンクリにしたたか打ち付けられる。頭蓋の割れる音。
死んだように大人しくなったクラウドボネを黒衣の男達が担ぎ、傍らに止めてあった黒塗りのバンに慣れた手つきで担ぎ込む。
走り去っていくその黒塗り全窓スモークガラスのバンに小さく、「網走精神病院」の文字。